辺境の奇譚紀行

ちょっと変わった地域のどうでもいい情報を発信

東北本線(仙台まで)随一の菓子処は郡山だ!

先日、18きっぷを使って横浜から仙台まで1泊2日で行ってきた。特に目的はなかったが、なるべく遠くて、万が一は金を払えば帰って来られるところ、という条件にちょうどいい場所で選んだ。

途中宇都宮、郡山、福島、仙台と立ち寄って気がついた。おみやげは途中下車してでも郡山で買うべし!

食べ物のうまさは好き嫌いによるところが大きい事を承知の上で言うが、おみやげにうるさい職場にもドヤ顔で持っていける菓子はみんな郡山の会社だ。

最初に断っておくと他にも隠れた銘菓があるに違いない。しかし、個人的にはこれからご案内する菓子が鉄板なので、新規参入する余地がないのも事実である。

郡山おすすめ3大菓子2017

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おみやげ売場とか駅の外観写真とかは撮っていなかった

偉そうに「2017」とか付けたけど、この御三家と10年くらいは付き合ってる。色々なおみやげをもらったり食べたりして「やっぱりこれだよ」と再認識した意味の2017です。

ちなみに食べた順なのでランキングではありません。

 

その1 家伝ゆべし(かんのや)

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私の写真が残念なのでぜひ企業のHPも見て下さい

なめらかなこしあんをしっとり、モチモチ生地で包んだ菓子。

実は家伝ゆべしは数年ぶりに食べたけど、こんなに美味かったか?と感動した。すあまとかういろうとか、モチモチしている菓子は元々好きだけど、今回食べて生地の「風味」を最高に感じた。生地だけでもうまいし、餡だけでもうまいんだけど「それ一緒にしたか〜」という感動が押し寄せる。

で、これだけでも十分なのにトッピングされたケシの実がアクセントになってまた最高!ケシの実なんかあんぱんに乗ってるだけで気にもしていなかったが、あいつらはあんぱんの上であぐらをかいて仕事してないだけだった。かんのやのケシの実を見習っていただきたい。

ただ、実は感動しつつも気になっていた点が一つある。私が食べたゆべしは郡山駅にある直営店で売っていた賞味期限が翌日のバラ売りのもの。できたてだから生地の香ばしさが際立ってうまいんじゃないか、と思っていた。

というわけでおみやげタイプも続けて実食。

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郡山駅の直営店ならバラ(2個入り)で買えます

やっぱり同じようにうまい。私の残念な舌では違いを探せないくらいうまかった。そもそもおみやげ用も賞味期限が1週間しかない。うまいものは賞味期限が短い法則からすると賞味1週間の時点で間違いない。

その2 職人手づくり薄皮饅頭(柏屋)

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写真からうまさは伝わらないが、私は夢のひと時を思い出せる

薄皮饅頭は有名ですよね。最近はスーパーの東北特集とかでも販売されるので、ある意味郡山まで行かなくても手に入るが、この職人手づくりバージョンはそうはいかない。郡山で途中下車する最大の理由がこの饅頭にある。そしてこれだけはおみやげにはおすすめしない。

まず、柏屋は福島駅と仙台駅にも直営店があるので饅頭のバラ買いや他の菓子は郡山でなくても買えるが、職人てづくりバージョンは本店、郡山駅、開成(行ったことない)でしか買えない。

私が最初に職人手づくりと出会った時は、よくある〇〇店限定商売か、と多少冷ややかな目で見つつ、それでも柏屋の饅頭は元々好きだったので、とりあえずの気持ちで1個買ってみた。

ちょうど出来立てだったみたいでほんのりと温かい饅頭を口に入れるとそのままとろけた。

他の人がとろける饅頭とか言ったら何でもかんでも「とろける」付ければいいと思うなよ、と言うところだが、もうこれは「とろける」という形容詞がふさわしい。これから饅頭の最高の褒め言葉は「とろける」である。

通常の饅頭ももちろんうまいが、せっかく近くまで行くなら郡山で下りて堪能する価値はある。そしてその場で食え!

賞味期限は翌日までもつけど絶対すぐに食べた方が良い美味しさなので、おそらくおみやげにすると温度差が出る。駅でも本店でもすぐ食うべし。

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駅でも買えるけど駅から5分くらいに本店があるのでこちらもおすすめ。日持ちする本店限定菓子もあります。

そして、今回こしあんとつぶあんを食べ比べてみた。最初に食べたのがこしあんで、なんとなくこしあん一択になっていたので気になっていたのだが、つぶあんも十分うまい。ただ、とろける感はこしあん方が顕著なので、まあ普段のお好みで選ぶといいと思う。

かんのやの家伝ゆべしもそうだか、できたて+おみやげ用といった販売方法をよく見る。みんな色々と考えて商売しているんだな、大変そうだな、と思うが、心情としては「いいぞもっとやれ!」だ。

その3 エキソンパイ(三万石)

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見た目からわからぬこのうまさ。食べた事ないとおみやげとしては選びにくいかも、と同情する。

エキソンパイは「出来立て」とかはないので郡山以外でも買えるが、柏屋本店の斜向かいに本店がありバラ売りもしている。(5個入りのが割安だけど)

三万石の主力商品「ままどおる」はたまにおみやげでもらったり、スーパーの東北特集でみかけるが、エキソンパイは誰もくれないし百貨店の大型催事にならないと出てこないレアキャラだ。ままどおるは「あっ、福島行ったの?ままどおる美味しいよね」といううれしいおやつだが、もしエキソンパイをもらったら「おぬしやるな」という静かな感動を引き起こす。(もらった事ないけど)

気になるお味はしっとりしたパイ生地でくるみが混ざった白あんを包んだ洋菓子風。パッケージには「欧風饅頭」と書いてあるけど、洋菓子のこってり感と和菓子のストレートな甘さがちょうどよく調和した感じ。このくるみと白あんが絶妙だ。

ままどおるに比べると割高なのでおみやげにしづらいのかもしれないけど、5ヶで648円なので自分用だけでもぜひ試していただきたい。

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本店。5ヶ入1ヶしか買ってないのにお試しにゆべし1ヶいただきました。ありがたい。

 

以上が私の選ぶ東北本線(仙台まで)3大みやげである。もちろん他にも萩の月とか有名で美味しいお菓子はたくさんある。ただ、色々と旅行したりおみやげをもらっていると、他の地域にも似たような菓子がある。

萩の月はこっこ、鎌倉カスタ、かすたどん東京ばな奈の親戚に感じるし、ままどおるは通りもんの兄弟ではないだろうか。もちろん食べ比べれば全然違うだろうが、どうしても「これ〇〇に似ている」と思ってしまうのであえて外しました。単なる小豆好きという可能性も否定できません。